「服薬ゼリー、買ってあげるよ‼」。

安曇野「鉄のサプリ、三錠飲むのに、多分、三十分くらい費やしたの」
米谷「頑張らはった‼ 頑張らはったな‼ あずみん‼」涙目。
朝霞「錠剤、苦手なのに?」
安曇野「あのね、貧血の時に、どきがむねむねして、『はぁ〜っ』って話を果枝つんにしたの。そしたら、『心臓に負担かかっちゃうよ‼ ほら、鉄分‼』ってなって」
朝霞「あぁ〜っ、そっか。院内だと、錠剤タイプしか置いてないか。コンビニってそうだもんな」
米谷「まぁ、貧血なら、鉄を採らないとな」
安曇野「うん、そう。だからね、『錠剤、苦手です』って勇気を出して言った患者さんの心意気を買ってあげてね。内科医さん」
米谷「っ、はいっ‼」涙目。
朝霞「でもさ、サプリって、そんな溶けなくない?」
安曇野「うん、だから、水も空気もいっぱい飲んでしまって、げっぷが出つつ、口の中が鉄の味で気持ち悪くて大変だったの。最終的に、カレンダー見て気をそらしたら二粒は飲めたのよ」
米谷「え、残りは…!?」
安曇野「大丈夫よ、一度、外の空気を感じてから、拾われて、最終的にはせせの血になったはずだから」
朝霞「もう、服薬ゼリー、買ってあげるよ‼ あずみん
安曇野「サプリなのに?」
朝霞「あずみんは、手術時に全身麻酔だとリスクがあるかもしれないんだ。となると、錠剤が飲めないのは結構な痛手になる」
米谷「うわ、大変やな。あずみん…」しゅん。
安曇野「身内で上と下が、子供のうちに両方手術したことあって、私だけ仲間外れだなぁ〜とかのんきに思っていたけど、幸運で良かったのよ、私‼ 下は、全身麻酔で、いっつもげぇげぇなるから嫌だとか言ってそらもう大変らしかったし‼」
朝霞「とにかく、あずみんは手術しないにこしたことはないんだよ」
安曇野「歯医者は、麻酔ばっかりしてたけど‼」
米谷「それは、無事やったんやな。良かったな、あずみん
安曇野「うん、ありがとう‼ やーたん☆」