もはや、めんどくさいおばけと闘わない。

名寄「なんていうか、めんどくさいおばけと闘っているうちがまだ華ですよね」
一二三先生「めんどくさいおばけ…? って何?」
鷺沼「どうした名寄、そんなに物理が難しかったか!? 有効数字か!?」
夜込「落ち着いて、恵太くん。いくらなんでも有効数字理解していないで、大学で数学専攻なわけないから、ね?」
名寄「有効数字解んなかったら、高校化学もアウトじゃないですか」
鷺沼「まぁ、有効数字は四捨五入の範疇だからな。数学じゃなくて算数だ」
名寄「算数時代は、ちゃんと計算できていたのに、何故…?」哀しそうな顔。
鷺沼「ていうか、まぁ、算数は計算練習メインだし。そら、できるだろ」
名寄「それが高校行ったら、勝手に演習しとけとか宣われるですよ。めんどくさいおばけどうこういう前に、そんな概念存在しませんからね‼」強気。
鷺沼「進学校で成績下位だと、人間不信になるよな。まさに『暗殺教室』」
夜込「で、めんどくさいおばけは?」
名寄「もはや『生活が面倒』すら考えなくなります」とノートを見せる。
一二三先生「名寄〜っ‼」絶叫。
鷺沼「お前、もっと生きろ‼」涙目。
名寄「もう高校生じゃないので無理です」目をそらす。
夜込「高校がマックスだったのね、なーくん」
名寄「数学もパズルも好きですが、あの頃のときめきはもう無いのです」
鷺沼「やだ、離婚危機!?」
一二三先生「早まるな、名寄‼ お前は、数学の世界でしか息が出来ない人間なんだぞ!? その手を離すな‼」熱い気持ち。
名寄「いや、だから、どちらも大切だから手放しませんよ」とノートを見せる。
鷺沼「それでこそ、名寄‼」
一二三先生「あぁ、良かった。びっくりした〜」
名寄「何をそんなに焦っているのか。そんなこと、わざわざ言われなくたって自分で理解してますよ」