栄くん、浮気疑惑。

町をぷらぷら歩く菜苗と七夕。
七夕「あ、栄だ」
菜苗「栄くん? あ、本当…」固まる。
七夕「た、大変だ!! みんなにちくってやろう!!」




病院。
菜苗「お父さま、聞いて!! 栄くんったら、酷いの!! 七夕くんという婚約者がいながらにして、見知らぬ年上の女性と歩いていたのよ!? そりゃあ、栄くんは、統さんが大好きだもの。どちらかと言えば、年上好きよね。だからといって、何も、あんなお母さんみたいな世代の人と、あぁ、酷い‼」顔を手で覆う。
圭一「はい?」七夕から着替えを受けとる。
七夕「大丈夫、七夕は懐の大きな女の子だからな。結婚前のことまでは、気にしないぜ。安心しな、圭一おじいさま!!」と言いつつ、涙目。
圭一「七夕は、栄くんと結婚することになってるの?」
七夕「そこからかよ!?」
菜苗「綾綺おじさまが言い出したのよ。利害が一致するからって」
圭一「はあ、よく解らないけども、着替えありがとう。もう、二人とも、お家に帰りなさい」
七夕「お駄賃は?」
圭一「はい、あめっこな」
七夕「あははは、ぐるぐるしてる!! それに、レインボー!!」めっちゃ、嬉しそう。
圭一「あ、菜苗もこれ欲しいの?」
菜苗「お父さままで、菜苗のこと、馬鹿にするのね。酷い‼ もう、行きましょう」七夕の手を取り、去る。
圭一「は?」



統と遭遇。
七夕「大変なんだ、栄、栄が…!!」必死。
統「栄? 栄なら、今日は津慕美ちゃんところにお手伝いに行ってはるはずやけど、数学の話?」
菜苗と七夕「え…?」
菜苗「津慕美ちゃん?」
統「うん、お母さんの大親友。何でも屋さんやってはるんやて」
七夕「あぁ、はぁ、ふぅーん…」
統「?」
以下、読了。