なーくん、人参に怯える。

名寄「鷺沼先輩、人参が、人参が怖いです!!」号泣。
鷺沼「ちょっと、オレ、今から帰省するところなんだが?」
名寄「そんなの僕の泣きごとを聞いてからでも遅くはないではありませんか」
鷺沼「いや、ダメだよ。だって、新幹線の時間があるもの!!」
名寄「では、手短に。鷺沼先輩にいつかあげよう、あげようと思っていた人参。やつが、それはもう恐ろしい姿に…」顔面蒼白。
鷺沼「そんなもん、いるか!!」警戒。
名寄「だって、ずっと、袋の中に入ってたから、なんだか生えてきた葉っぱが白くて、オレンジ色してるんですよ?」涙、涙、涙。がっしと、鷺沼先輩にしがみつく。
鷺沼「だから、そんなもんはいらん!! 人参なら、スーパーで買うから、名寄の気味が悪い人参など、オレには不要だ!!」
名寄「そんな、そんな冷たいことを言わないで下さい!! だって、次の燃えるゴミの日まで3日あるんですよ?」止まらない涙。
鷺沼「そんなもの、オレだって、見たくないよ!!」もらい泣き。
名寄「あぁ、このままでは、今年が終わらない…。あまつさえ、気味の悪い初夢を見ることは決定だろうか…」超落ち込んでる。
鷺沼「名寄や。オレにどうして欲しいの…?」
名寄「あいつをもらってくれとまでは言いません。せめて、見てやって下さい。悪夢は、他人に話すと良い夢になるらしいですから…」半べそ。
鷺沼「名寄、てめえ、年末に酷い御歳暮をくれやがったな?」目がマジ。
名寄「来年、来年こそは。だから、今年最後のお願いです…」