ユング氏に、惚れそう。

鷺沼「やばい、オレまじ惚れそう」
名寄「浮気か、この馬鹿者!!」
夜込「なーくんが、憤慨する意味が解らない」冷静。
鷺沼「嫌だなあ、ユング氏に、惚れそうって話だよ」
名寄「しかも、相手、男じゃあないですか!! それ、ショックですから!! 夜込先輩をなんだと思っているのですか!?」
夜込「ユング氏のどこらへんが?」
鷺沼「だって、みんなが『わけわからんもんは、わけわからん』で済まそうとしているところを、ユング氏は『了解不能なものだって、ホントは了解できちゃうんだぜ?』だって!! なあ、名寄、お前だって解るだろ? 目の前に、ユング氏が居たらそりゃあ惚れるって!!」
なーくんの目から涙。
夜込「そ、そんな泣きたくなるほど、辛いことが!?」焦る。
名寄「僕は、ただ数学の話がしたかっただけなのです」涙と鼻水でズビスビいいながら。
鷺沼「高校の担任が、大学で数学やってたと聞いて、嬉しくなってそいつを潰してしまったという哀しい過去だよ」しんみり。
夜込「あ、あぁ、うん」何も言えない。
名寄「あの数学狂、なんなのって」ひっくひっく、いってる。
鷺沼「大丈夫、大丈夫だよ。名寄!!」
名寄「……。ハイ」
以下、読了。

心理療法個人授業 (新潮文庫)

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人には、物語が必要。納得。ロールシャッハでも、思春期は特別なのよということで、オレが特別おかしかったわけではないと解り、一安心。