悲劇的なまでに、似ていない。

綾綺、誓子ちゃんをおひざに乗せる。
綾綺「ふふふ、誓子ちゃん。可愛いなあ☆」
圭一「もちろんですとも」素敵笑顔。
誓子「誓子は、可愛いのです」くるり
綾綺「はっ…!!」
誓子「え…!?」びっくりする。
綾綺「悲劇的なまでに紙織に似てへんで、圭一くん!!」
圭一「いやあ、だって、私、養子ですよ…? もう十年以上も経つから、忘れてたんですか?」
綾綺「違う。違うんや。きっと学生時代から白衣が異様に似合い、『圭一くんは、内科医っぽいよね』とはよく言われたことやろ?」
圭一「確かによく言われましたけど」
綾綺「僕が言いたいのは、圭一くんみたいな和顔ならば、その娘はしーちゃんちっくな和風美少女なのではないかということで!!」熱弁。
圭一「ええと、誓子が紙織さんに似てないとどういうことに…?」
綾綺「僕、しーちゃんの服いっぱいもらってん。もちろん、遺品な」
圭一「ああ、その服を着せようと思ってたんですか。誓子に」
綾綺「女の子ができたのは嬉しかったけれども、なんせ嫁がフランス人!!」
圭一「久理はハーフで、誓子はクォーターですけどもね」