綾綺さん、あのことを昴耀に。

昴耀「うわ、また患者に医者が…」
綾綺「望月先生、何、読んではるん?」
昴耀「はい、専門誌です」
綾綺「ああ、まあな。こういうことってあるよな。身内の話でなんやけども、妹が割れたガラス片持ってな」
昴耀「え、ええ、そんな重い話をさらりと」
綾綺「おいで、おいで」ネクタイをゆるめ、ワイシャツのボタンを外す。無理やり、昴耀の指を傷跡に当てる。
昴耀「き、傷…!!」涙ぽろぽろ。「う、うちの次実も、こういうことしそう…。だって、あの子、逆上するタイプだもん。そうやって、自分を守る子だもん…」ひっくひっくしてる。
綾綺「望月先生。大丈夫、診察しようとしなければ!!」
昴耀「あ、綾綺先生。危なそうな患者さんの時には、ネクタイ外したほうがいいですよ?」
綾綺「もちろんやで。なんなら、ボールペンも、眼鏡も凶器になるからな。眼鏡っ子は大変やな」
昴耀「大変です。眼鏡、気をつけます!!」一体感。



圭一「ええ、綾綺さん、昴耀くんに首の傷、触らせたんですか!? なんか、その絵、めっちゃ色っぽくないですか!?」テンション高い。
綾綺「うん。せやかて、なんやあの子、僕と同じ匂いがするんや」
竹乃進「酷い、あてつけか。オレに対するあてつけなんか。綾綺…!!」
綾綺「うるっさいなあ、この化学バカめ」
圭一「ねえ、兄さん。そろそろ結婚したら?」
竹乃進「お前も、兄さんに対するあてつけか!! 第一子が小学校入学したからって、ええ気にならはってからに!!」ぷんぷん。
綾綺「いやいや。それを言うなら、竹乃進の隠し子なんてそらもう」
圭一「え、それネタじゃないんですか? ホントに、兄さんに隠し子なんかいたんですか?」
綾綺「ふふふ、どうやろな?」悪い笑み。