店に非ず。

菅沼「……」
城「今日もお通夜みたいな顔してるね、菅沼くん!! あ、でも、本当のお通夜は案外、みんな楽しそうに談笑していてびっくりするけどね。初めての時は」
前橋「ああ、それ解るよ」
高峰岸「そういうものなのか、お通夜って」
城「で、どうしたの?」
菅沼「レジに人が居なくて、帰ってきました…」
前橋「ああ、菅沼くん。それ、声かければいいのに」
高峰岸「またなんか勝手に事情が解ってるよ、すごいよね。うちの教授…」
城「え、店に行ったのに、人が全く居なかったということじゃあ…?」
高峰岸「それは、確かにひどい。商品を売る気があるのか、ないのか」
菅沼「僕だって、店の中を見回してみて、他の仕事をしているのならば、まだ声もかけようと頑張りますよ」
前橋「ああ、それは一応頑張るんだ?」
城「え、じゃあ、頑張れないパターンは?」
菅沼「業務上の私語です。なんで、店ん中に、知らない人=客が入ってきてんのに、コイバナとかしてんすか。もう、やだ。それだけで、やだ。ここは、学校かってなっちゃいます…」
前橋「大丈夫だよ、菅沼くん。ここに居るみんな、多分、おそらく、学校というところには、嫌な思い出しかないだろうけども、こうやって大学なんてところに居るんだからさ☆」