いきなり!お悩み相談室 第2回

聞いて下さい。突然ですが、僕は目薬を点すのが下手です。ぶっちゃけ目薬の三分の一は目に入ることなく、その役目を果たせず蒸発してしまいます。僕はとても心苦しいのです。目薬に対しても、目薬を開発・研究する人にも、実際に工場で作る人にも、目薬を売る薬剤師にも、目薬の売上から給料を頂く各種関係者にも、そして、地元から仕送りしてくる甲斐性のない僕の父に対してもです。父さんもいい加減、眼鏡を作るのは、趣味ではなく、生活費のためなのだと気付けばいいものを。また、電話かけてきたら、泣かしてやろう。
そんなこんなで、僕を見ていられなくなった友人が、「ほんなら、ええ方法あるで」とか何とか言って、早速、目薬をポケットから取り出します。そして!友人は白目をむき、ぴちょんとやってのけました。…怖ッ!怖いよ、お前。僕はあまりの恐怖に鳥肌が立ちまくりの、がたがた震えまくりです。嫌がる僕をおさえつけ、友人は僕に例の方法での点眼を強要します。
「やめ、ちょ、マジで…。やめろっつってんだろがぁ〜!!友達、やめるぞ!!」
さすがにこれは、言い過ぎだったようで、友人は目を見開いたまま、泣き出してしまいました。なんか、親に捨てられた子供ってこんなだろうかと思いました。とりあえず「ごめん」と謝って、それで、嫌々ながらも僕は友情に応えるため、白目をむこうとします。
「白目ってどうやるの?」「目を上に上にやって、視界が真っ黒になったら白目…」「そうか、ありがとう」「うん」こくん。
驚きでした。白目で点眼。何度やっても、目薬を一滴とて無駄にすることなく、目薬と眼球上の潤いが一体となるのが解ります。そうです。目を見開いたままの点眼では、目薬と目の位置が近すぎて、ピントが合わすのが難しい。ならば、いっそ、目薬を見ずに点眼すれば良いのです。これは、目薬の最大にして最難関の難攻不落とも思えた問題点を抜本的に解決せしめる至高にして唯一の方法でありましょう。
しかし、僕は自分が白目をむき、点眼するのは良いのですが、いかんせん、友人の白目には耐えられません。夢に出てきたら、とてもではありませんが、恐ろしくて二度寝などできたものではありません。だからといって、白目点眼法の開発者である友人を差し置いて、僕だけがその恩恵にありつくなどという傲慢な態度には帰着したくないのです。どうか良い解決法をご教授願います。
あ、でも、五回生の先輩には解らないか。自分の勉強計画もきちんと立てられないのですからね。こんな些細な悩みに答える暇があったら、ご自分の進路と向き合うなり、勉学に費やすなどしたりしたほうが、あなたにとっては有意義な時間が過ごせるのではないでしょうか。
(京都府京都市/大学三回生/K・Aさん)

余計なお世話だよ!
言っておくけどな、私は医学部の五回生であって、決して留年しているわけじゃないからな!つか、悩み、長いよ!もっと、簡潔に書けよ!なんで、台詞とか書くの?それ、必要?あと、お父さん、大切にしてあげて。友人を大切にするなら、父親と先輩、つまりは目上の人にも気を遣ってくださいね?
目薬の件に関して敢えて助言するならば、お友達にはあなたの視界に入らないようなところで点眼してもらえばいいのではないですか?
(京都府京都市/医学部五回生/K・H)