「あいつぁ、外科部長になる男だ」。

城「おお、『あいつぁ、外科部長になる男だ』だって!!」
菅沼「なんたるカリスマ性!! 高峰岸せんぱいとは、かけ離れている!!」
高峰岸「まあ、本当のことだけどさ…?」遠い目。
前橋「もう、なんなら、解剖を始めた翌日に心臓外科と脳神経外科の偉い人が見学に来たからね?」
高峰岸「勝てない!!」頭を抱える。
城「別所兄って、つまりは、医療マンガやドラマによく出てくる超敏腕の天才☆外科医って感じっすか? 黙ってても、人がよってきて、オペチームもありえないほど、技術力に優れた、でも、性格に難ありな人たちの集まりですか?」
菅沼「ああ、そんな面倒くさそうなところにいなくて良かった…」本音。
高峰岸「オレは、どうせ凡人外科医の役がいいところですよ!! 凡人には、凡人のオペのやり方があるんだ!! それで、いいじゃないか!!」熱弁。
前橋「高峰岸くん。聞くところによると、当直のバイトを始めたそうじゃあないか」
城「はっ…。もしかして、結婚資金!?」
菅沼「というより、彼女さんが『子沢山母ちゃんになりたい』と言いふらしてますからね」
前橋「いいことだよ!! もし、研究畑が肌に合わなくとも、高峰岸くんならいい内科医になれると思うんだ!!」
菅沼「解剖の技術は…!?」
城「まあ、外科医向いてないなあと思って、研究畑に来る人は多いわけだし」
菅沼「それ、普通、逆いますか!?」
前橋「まあ、そういうこともあるかもしれないよっと☆」
高峰岸「あ、う…」言葉を失う。