なーくんと数学。

名寄「鷺沼先輩。この際、教授の話はいいです。僕の話を聞いて下さい」
鷺沼「なんて後輩だ!!」
名寄「小学校の教室にですね、簡単な数学の本が置いてあったのです」
鷺沼「お前、本当に教授の話を後回しにする気だな!?」
名寄「うわあ、なんて美しい世界があるのだろう。そう思いましたね。そもそも算数の時間が大好きで、そりゃあもうドリルを解くのが大変楽しみでありました」
鷺沼「うん、楽しいよね☆」
名寄「楽しい算数と美しい数の世界。これが地続きなのですよ。それを知ってしまった僕は、数について詳しい師匠を探そうと思いました」
鷺沼「で、居たの?」
名寄「居たんですよ、近所に大学院は修士まで数学を研究していた人が。ま、その人は学習塾をやっていたのですけどね。もちろん、親に了承を得る前に、『数について教えて下さい』と頭を下げに行きましたけどね」
鷺沼「お前、それは、先に親に言えよ」
名寄「そのうち、僕だけ、別メニューで、数学オリンピックの問題の解説を聞きまくっていました。ああ、なんて幸せなのだろう…。お、大学受験を目指す高校生のお兄さん、お姉さんが何やら楽しそうな問題を解いているぞ。大学入試なんてまだまだ先なのに、『大学への数学』を見つけてしまいました。ついでに、息抜きにナンプレを解くお姉さんも見つけてしまったのです。なんだ、これ。面白いじゃないか!!」
鷺沼「お前、どんだけ数と戯れてんだよ」