ヤチョラーさんな津慕美。

津慕美「前橋教授! 完璧な席順ができましたっ!!」
前橋「わあ、別所さんはヤチョラーさんなんだね☆ なんか総人ぽくって良いね」
城「ああ、オレンジの表紙のメモ帳だ。ヤチョラーさんに絶大な人気を誇る!!」
前橋「ヤチョラーさんと言えばあれだよね。フィールドワークってやつだよね!! 僕が最初に入った大学に、インドばっかり行ってやがる教授がいてね。『じゃ、俺、数か月くらいインド行ってくるからあとよろしくね』とか仲間の教授に言い残していくような人らしくてね」
菅沼「ただの旅行ならばまだしも異国にフィールドワークに行くとか、正気の沙汰じゃあありませんね!!」
城「それこそ、前橋教授や菅沼くんなら死にたくなっちゃうかもね。ははっ」
菅沼「うう…。きっと、高峰岸せんぱいなら、一日で逃げ出すと思います…。学内に掲示してある国連関係のポスター見かける度に、ものすごく理解不能みたいな不快な顔してますもん」
津慕美「そうかあ…。高峰岸さんは自分には無理だと思ったらすぐに逃げるけれど、前橋教授と菅沼さんは一応自分なりに頑張ってみるのですね。結果、死にたくなると!」
次実「次実は、想定できる危険は家族とか昴耀さんとか津慕美ちゃんとかが前もって防いでくれはる…」
津慕美「で、次実ちゃん! この席順なら大丈夫でしょ? 次実ちゃんの苦手な年上の同性である城さんは一番遠い対角線上に配置したから」
菅沼「ああ、そういうこと、本人の目の前で言っちゃうんだ…」
津慕美「ち、違いますよ…? 次実ちゃんは城さんだから、苦手なわけじゃなくて、世界中の年上の女の人が大嫌いなだけなんですよ?」
城「うん、ごめんね。年上で。紗々が悪いの。まあ、紗々自身は、年上受けいいんだけどね? むしろ、ほぼ、年上の友達しかいないんだけれどね?」
菅沼「ま、まあ、年上キラーいいじゃないですか。まだまだ、城せんぱいより年上だらけですからね!!」
城「うん、しばらくは大丈夫そうだね…」