おもちに憧れた、そば。

前橋「ちょっと聞いてよ。またケンミンショーで、青森県、ハブられたんだけど!!」
高峰岸「あぁ…。前に東北地方で唯一青森だけ芋煮ないとか言ってましたもんね。四国とかにもあるのに…」
城「四国どころか山陰にもあるのに…」
前橋「まぁ、それは置いとくとして。おもちだよ!!」
高峰岸「おもちはお正月に食べておけばいいんじゃあないですか?」
城「日常的におもちを食べるということは、昔からそれだけよくお米が収穫されたという証左ですよね。はっ、米…!!」
前橋「まぁ、つまり、お米が育たなかったんだよね。米どころか綿花もないから、冬でも麻の服を着ていたのさ。まぁ、そこから独自の服飾文化が生まれたわけさ。話を戻すと、蕎麦畑、麦畑はそこらじゅうにあるよね」
城「お父さんに描いてほしい…」
前橋「それは、僕も観たい!!」
高峰岸「蕎麦と麦は、何になるんですか? 蕎麦は蕎麦だろうけど」
前橋「蕎麦は蕎麦と蕎麦餅になります。麦は南部せんべいです。保存食です。せんべい汁で天下とったので、よしとしましょう」
高峰岸「蕎麦餅…」
前橋「できたてならともかく、冷めると固くてよろしくない。蕎麦は蕎麦として食べたほうが美味しいはずなのに、あれはおもちに憧れていたのだな…」
高峰岸「何それ、泣ける…!!」
城「他におもちはないのですか?」
前橋「草餅とか、くじら餅とか、べこ餅とか、なんか昨日観たのと根本的に違うんだよ。あっちは、ごはんの代替としてのおもちだろ? 『植物図鑑』という小説で言っていた、食パンはごはんの代わりと思えば何でもおかず合うよというやつ!! きっと『たまこまーけっと』のたまこから、『それ、おもちじゃないよ』と言われそうなものばかり!!」
高峰岸「うん、たまこからつっこまれたら、仕方ないかな」
前橋「草餅は、よもぎでかさ増し、くじら餅は他県民からようかんと間違われそう、べこ餅はまぁインスタ映えなので時代が追い付いてきた感はある。なべっこだんごもほぼあんこを飲むための食べ物だしなぁ。でも、まめしとぎは、ずんだよりずんだだよ!! こっちは、豆オンリーだし!! 焼くと、美味しい」
城「あぁ、おもちが食べたくなってきた!!」