聖司君と、ナカメ作戦。

安曇野「『耳をすませば』の聖司君って、ナカメ作戦の走りよね」
美稲「いや、普通に聖司君以前にも、居はったやろうけどな」
朝霞「というか、居るだろ」
皋「美稲は、ナカメ作戦されてたのに、気付いてなかったんでしょ。間抜けだよね」
米谷「そっち!? っていうか、気付かはらへんの…!?」
朝霞「お前、万年学年二位のくせして、下の学年の一位くらい見知っておけよな」
安曇野「しょうがないわよ。美稲くん、くなたんに夢中だったんだから」
米谷「……。どういう心理状態なん…!?」
美稲「うん、まぁ、あれや。学校で朝霞の世話して、家では女性陣の世話しててな…」
安曇野「でも、初恋の人、くなたんのお母さんなんでしょ? 恋愛してるじゃない。得恋だけだけど」
皋「なんか正直、その話も所詮、かっこつけだよね。『恋するオレ、格好いい』的な」
美稲「皋さん…」
朝霞「あの子はな、ナカメ作戦半分、自分の趣味半分で、学年一位とって変な被り物してたんだぜ。健気じゃないか」
美稲「いや、せやから、学年違うし、女子をジロジロ見るなんてはしたなくてな」
米谷「美稲くんには、ジロジロ見られたかったんやで? その子はな」
美稲「皆から責められる…」