良太の、朝食。

良太「オレん家って、やっぱおかしいのかな」ぼそっと。
譲「どした、良太?」
良太「家庭科の宿題でさ、食生活のレポートがあって」
譲「うん、それで?」
良太「朝食にワッフルはおかしいって、家庭科の先生に言われた」
譲「おかしいたって、実際、朝飯だったんだろ?」
良太「まあ、男子はともかく女子の何人かは擁護してくれてさ」
譲「良かったじゃん」
良太「まあ、先生もさ、朝はパンとごはんどちらが多いのかなって調べようとしていたところに、いきなりワッフルとか言われて混乱したんだろうな」
譲「良太は大人だな。偉い!」
良太「それで、ワッフルの件はかたづいたとして」
譲「まだあるのか」
良太「その先生が、言うんだ。おばあちゃんがフランス料理研究家なのに、おやつに手作りスコーンはおかしいって」
譲「意味がわからん。スコーンってフランスじゃないの?」
良太「いや、イギリスだけど。ほら、紅茶と一緒に食べる丸いやつだよ。ちょっと分厚いやつ」
譲「え、紅茶ってインドじゃないの?」
良太「うん、それ、原産国な」
譲「つまり、別にスコーン食ったっていいだろって話か」
良太「うん、そういうこと」
譲「はあ、両親があれだと良太も大変だな」
良太「まあね。この場合、家庭科の先生も先生だけど」