なーくんの不思議な言動。

鶫「なーくんって、とことん固有名詞を覚えたがらない子だよね」
鷺沼「お前、どうやって受験…?」
名寄「たとえば、社会の問題ですと、聞かれるのはいちばんはじめといちばん栄えたところじゃあないですか、意味不明ながらワードだけ頭にぶちこんでいくのです」
鷺沼「うーん、理系的だ…」
名寄「英単語もけっこうぼんやり覚えている子なんですよ。でも、あっちかこっちかなあくらいに覚えておけば文脈から判断して正しい訳が判明するというわけです」
鶫「ぼんやり勉強法!!」
名寄「そして数をこなしていくうちに、ああこれはこういうパターンだねと解るわけです。はじめから正確無比に記憶するだなんて時間と気力の無駄使いですよ」
鷺沼「しかし、お前、現実世界でそれは通用しないぞ?」
鶫「通用していないからこその筆談では?」
名寄「何故か、僕の言っていることが半分も通じない人が多いんですよね。基本的に数学にしか興味がないから、その他の語彙が希薄なんですよ。だから、通じない」
鶫「私も家族になんか聞かれたときは、『うー』か『うーん』か『うん』だから大抵通じないよ!!」
名寄「ほんと、俗っぽい世界に興味ないんですよ」とノートを見せる。
鷺沼「この子たち、大丈夫なのか…?」
名寄「そのための鷺沼先輩です!! 愛しています!!」
鷺沼「……。オレは、お前のお父さんか」