唸る、鷺沼。

鷺沼「生物、意味わからん!!」
名寄「医学部に彼女居るくせに」
鷺沼「あのね、名寄。鶫ちゃんは医学部でも、オレは数学家なの。数学をする人なの。おわかり?」
名寄「知ってますけど」
夜込「私も、生物はわけわからんから、そんなもんだって。むしろ、わけわからんからこそ、研究してやろうと思ったわけで」
名寄「うーん、生物ですか。鷺沼先輩は、数学に関して天才的な頭脳の持ち主なのに、普段があれやこれやというのが、不思議と言えば不思議ですかねぇ」しみじみ。
鷺沼「だからね、オレの数学への動機は、鶫ちゃんへの愛起源なの。クイズだのパズルだの、解けたら楽しいから解くという、名寄とは違うのさ☆」
一二三先生、廊下から駆けてくる。
一二三先生「お前!!」号泣。
鷺沼「はっ、ひ、一二三先生…」焦る。
一二三先生「先生は、それでいいと思うよ」びしっと、親指を立てる。「あっ、やべ、まだ授業中だった」去っていく。
名寄「怒られるかと思ったら」意外。
鷺沼「いや、オレも名寄に同じく」
以下、読了。

新潮文庫版が絶版で、読めねえじゃんとおもっていたらば、河出文庫から!!