次実が20歳で、双子が30歳で。

叶恵「昴耀くん、次実に振袖着せといたで☆めっちゃ、かわいいから楽しみにしといてな♪」
昴耀「わぁーい、振袖、振袖☆」
津慕美「はぁ、はぁ…」
昴耀「何、息切れしてんの。気持ち悪いな」
津慕美「ご、誤解です!!私、別所津慕美は決して次実ちゃんの超絶愛らしい振袖姿を妄想して息切れしているのではありませんっ!!」
叶恵「興奮してはるん?」
津慕美「あぅー、だから、誤解ですってば!!叶恵お姉さまっ!!せっかく、今日で成人をむかえるわけですから、手作りの果実酒をば」
叶恵「えっ、お酒!?呑みたい、呑みたいっ!!」
津慕美「大丈夫ですよ、そう言うと思ってこその大量の果実酒ですから」
叶恵「そう言えば、圭一くんが『別所が、妹がせっまい下宿で酒ばっか作って邪魔や」とか言ってたとかなんとか」
昴耀「っていうか、台車、邪魔だからちゃんと家に持って帰れよ?」
津慕美「それはそうと、次実ちゃん酔っ払うとどうなるんかなー、楽しみやなー♪」
浜太朗「多分、酒癖悪いで?」
叶恵「浜太朗、ケーキできたん?」
浜太朗「うん。できた、できた。会心の出来やから」
昴耀「っていうか、お前はまだ二十歳の誕生日先だろうが。呑んだら、警察に連れてくからな」
津慕美「そんなこと言ってたら、世の現役で大学に入学した新一年生はどうなるんですか!?あまつさえ、ゼミの教授が同席していてもあれですよ!!」
浜太朗「あれはそもそも『飲み会』やから、ええんやないか?」
叶恵「18歳の子ぉらを居酒屋に連れていく時点でなんやもぉなぁ…」
次実「お姉ちゃーん、どう、可愛い!?」
叶恵「舞妓はんが居るっ!!めっちゃ、可愛い!!」
次実「えへへー。これ、ちなみにほんまもんの舞妓はんの衣装なんやで?ひいきにしてる呉服屋さんから成人のお祝いにって」
浜太朗「さすが、京終はん。やるなぁ…。てか、貰うたん…?」
次実「うん、くれた」
昴耀「よかったねー☆」
早苗「お父さん、頑張ったんやでー」←呉服屋の京終さんとはお茶仲間。
恵実「早苗さんが喜ぶならって、早苗さんファンクラブの面々から援助金をちょっとね☆」
津慕美「さすが、美稲家。奥深い…」



綾綺「あー、今日から30代かぁ…」
竹乃進「お前、毎年、そればっか言ってへんか!?」
綾綺「うるさいっ、お前なんかまだ20代のくせにっ!!精々、残り一ヶ月の20代を楽しむことやなっ!!」
竹乃進「そして、一ヶ月程度しか誕生日が違わないのに、そこまで目の敵にされる意味もよう解らへん…」
綾綺「あれや、竹乃進は化学バカやろ。化学が好き=少年の心っぽい気がするからお前はいつまで経っても心は少年のままなんや。せやから、若い!!というか、むしろ幼い!!っていうことやな」
竹乃進「ああ、そう…」