幸クンだって、納得いかない。

幸「前橋さん!! あなた、また人の彼女と楽しく神社めぐりをしていらっしゃったそうですね!!」
小雪「幸クンったら、一体、何をそんなにカリカリしているの?」
前橋「だって、小雪ちゃんひとりじゃあ迷子になっちゃうよ? それでも、いいのなら僕は小雪ちゃんをひとりで遊びに行かせるよ」
幸「……。ダメです。こんな落ち付きのない娘をひとりきりで行かせるわけにはいきません」
小雪「幸クンのばかあー!!」
幸「短大生にもなって、そういうことを口走る子が子供なんだ」
前橋「で、そもそも幸くんは何に怒っていたの?」
幸「はっ、それだ!! 小雪、僕の実家はお寺さんだ!! なのに、何故、君は神社派を気取っているんだい? そんなに、寺の嫁になるのが嫌か!?」
小雪「だって、幸クンはお医者さんになるのだから、そういうのあまり関係ないじゃないのかしら?」
前橋「そう言われれば、そうだよね。幸くん、それは単なる被害妄想だよ」
幸「僕は、僕は、寺の子供だと…うわあ〜」
前橋「そっかあ〜。幸くん、自分ん家がお寺なのがずっとコンプレックスだったんだね☆」
小雪「私、神社の家の子に生まれたかったあ…」
幸「だから、何故、そこまで神社推し…!?」