きっとチャートの兄貴が、ミルカさんの兄貴。

鷺沼「名寄、きっとチャートの兄貴が、ミルカさんの兄貴なんじゃないかなあと思うのだがどうかな?」
名寄「何をおっしゃっているのか、意味がまるで解りかねます」
鷺沼「数年前に、復刻版チャート式が発売されたであろう」
名寄「はい、素敵なご本のことですね?」
鷺沼「その新聞広告に『チャートの兄貴ダンケ』という当時の学生からの感謝文が載ってあったのだ。つまり、出版社公認ということで、どうやらチャート式は男らしいな」
名寄「はぁ…?」
鷺沼「チャート式の問題文の活字と言えば、あの岩に染み入る清水のごとき清涼感のある活字。人で例えるのならば、それはきっと清水のような声に相違ない‼」
名寄「はぁ…?」
鷺沼「数学を得意としていて、しかもチャート式に講義できる彼はいつしか『チャートの兄貴』という名を冠するようになる。声に清涼感があるということは、少なくともがっしり体型ではないはずだ。そう、夏服の開襟シャツの時だけならばいざ知らず、学ランをまとっていても解るガリガリ体型‼ そう、ミルカさんもほっそりしているではないか‼ ミルカさんと言えば、眼鏡‼ むろん、兄貴も眼鏡をかけている‼」
名寄「眼鏡をかけていそうなのは、なんか解ります」
夜込「夢が広がる話ね☆」
鷺沼「はっ、鶫ちゃん‼」