果枝つん兄に、食い付くせせらぎちゃん。

米谷「みぽりんが一時帰国するんだ」
皋「へえ、良かったですね」
安曇野「米谷家は、妹みぽりんに対して少し寛大過ぎると思うのよね。家の病院を継ぐつもりで医学部進学しといて、解剖で医者になるの無理ってすぐ医学部辞めちゃって」
米谷「うん、まあ、否定はしない。……。君ら、兄弟っておるん?」
安曇野「なんか、一人っ子なようなそうでもないような」
米谷「どっち…!?」不安。
皋「ほら、突然、親が離婚して即再婚して、兄弟が増えるような日も来るかもしれないじゃあないですか」
米谷「いや、それも完全にないとは言い切れないけども…」
皋「あ、そう言えば、兄っちゃが京都に遊びに来るよ?」
安曇野「え、ええ…!?」衝撃。
米谷「へえ、お兄さん居るんやあ、ボーダーちゃん」えへらあってする。
安曇野「やーたんたら、本人の前で、ボーダーちゃん呼びしてしまっていてよ」
皋「別に、ボーダーちゃん嫌じゃないからいいよ」
米谷「なんだ、良かったのか…!!」衝撃。
安曇野「浩太朗お兄様…。なんだかんだで会ったことのない、果枝つんの家族…」
米谷「ていうか、お兄さん以外の家族には会ったことあるんや?」
皋「入学式、卒業式、せせらぎちゃんが北海道の実家に遊びに来たりで」
米谷「なるほど」
安曇野「待って、でも、浩太朗お兄様って、関西出入り禁止なのではなくって!?」
米谷「何したんや、ボーダーちゃんのお兄ちゃん…」
皋「自分ルールです」
安曇野「まあ、家庭の事情というやつです。詳しくは、くなたんが知っております。直接は知らなくとも、尋ねたら推測して教えてくれると思います。ほら、米谷さんって大人だし。他のお家のあれやこれやなんて、ねえ?」
皋「うん、関西出入り禁止の理由、朝霞のいとこだし…」ずーん。
米谷「なんで、なんでペラペラ喋りはるん…!?」※重い空気に耐えられない。
安曇野「果枝つんの実家の近所に、くなたんの親戚が住んでいたのです」
米谷「もう、嫌や、伝えないで!! あえて伝えに来ないで!! 何、この嫌がらせ!?」
安曇野「ふふふ…」