素直が過ぎる、菅沼くん。

菅沼「性格分析みたいなの、あるじゃないですか。自動車学校入る時とか、入社試験とかでやるやつ」
城「私、やったことないかな」
高峰岸「嘘やん、それ」
前橋「自動車学校と入社試験でやったことないって意味じゃあないの」
城「うん」
高峰岸「ああ、なるほど」
菅沼「あれで、『他人は私を貶めようとしている』みたいな項目あるじゃないですか」
高峰岸「丸つけちゃいけないやつね」
城「菅沼くんは、むしろ積極的に丸をつけにいきそうだね」
前橋「つけてしまうんだね!?」興奮。
菅沼「だって、僕、そういう世界で生きてきたし…」ぐすっ。
前橋「つければいいんだよ!!」肩に手を置く。
高峰岸「いや、駄目でしょ!?」
城「いや、普通に生きてきて神経症にさせてしまう世の中が間違ってんだよな? 解るよ、菅沼くん!!」
高峰岸「ああ、人はこうして宗教に目覚めてしまうのか…」世界の仕組みを知る。
菅沼「大体にして、高峰岸せんぱいが大学合格した時点で2名の受験生が落ちているんですからね? 『あんなに辛かった浪人生活』を強いているのかもしれないのですよ?」
高峰岸「何でそんなこと言うの!?」涙。
前橋「いや、そもそも高峰岸くんは長年、落とされてきた側だからね?」
城「人間、生きているだけで誰かを傷付けてしまうものさ」冷めた笑い。