ふりふりしてるのは、圭一くんの趣味。

圭一「ああ、それから、よくふたりでデート行きましたよね」
竹乃進「デート言うな!! 年上のいとこと遊んでるのを、デート言うな」
綾綺「ええ、でも、ほんまにデートやったもんなあ☆ 圭一くんが、服選ぶの、手伝うてくれはって」
竹乃進「はっ…!! そう言えば、あの頃から、綾綺の服の趣味がだんだん変ってきたような…」
圭一「うん、僕の趣味。てかね、もとを正せば、僕の実母の趣味」
綾綺「わ、実母の面影を恋人に重ねるやなんて、光源氏やおへんか」
圭一「あ、本当ですねえ。でも、僕の実母、ふりふりした服が、異常なまでに似合う人で。若い頃の写真を無理やり見せられては、『なんで、あなたは女の子じゃあないの?』とそれはそれはうらめしそうに」
綾綺「嫌やなあ、圭一くん、僕みたいに女装しはったら、お母さん喜びはったやろうに」
竹乃進「綾綺の母親はよろ…。うぅ〜ん…」頭を抱える。
圭一「綾綺さん、紙織さんとうりふたつですからねえ。女の子の格好したら、紙織さんに似そうなもんですけど、まあ、そうはならないんですよね。不思議なことに」
綾綺「まあ、僕は男で、紙織は、女の子やからな」
竹乃進「うん、そうやで…?」遠い目。