圭一から、綾綺さんへ。

竹乃進「……」らぶらぶな様子の綾綺と圭一を遠い目で眺める。
綾綺「何や、用か。竹乃進」
竹乃進「いや、お前ら、昔、仲悪うなかったっけ…? 何きっかけでそうならはったわけ」
圭一「僕が、綾綺さんにクリスマスプレゼントをあげたんですよ。4月の誕生日は、間に合わなかったので」
綾綺「ふふふ」思い出し笑い。
竹乃進「ていうか、物!? 結局、物なん!?」
綾綺「今、見せてやろう。圭一くんと僕の、愛情の証を!!」部屋、行った。
竹乃進「お前、何あげはったんや…!?」
圭一「だから、今、持ってくるって言ったじゃん。兄さん、話聞いてなかったの?」
竹乃進「いや、せやからな」
綾綺「じゃあーん☆ ほら、これ、かあいらしいやろ?」
竹乃進「紙やん。髪飾りな紙」
綾綺「あのちっちゃな男の子が一生懸命、綺麗な紙探して買うてきて、折らはってと思ったら涙を禁じえなかった」
竹乃進「単純!!」
圭一「ああ、綾綺さんは男の子としてではなくて、女の子として見て欲しいんだなと気付いて」照れ。
竹乃進「お前、中学受験の大切な年に何を!?」
圭一「ええ、だって、中学は私立に落ちても公立に行けばいいけど、綾綺さんとはずっと親戚なんだよ? こっちのほうが大事だよ」
綾綺「さすが、圭一くん!!」もう夢中。
竹乃進「解らん…」頭を抱える。