なーくん、ブラックコーヒーの理由。

低血糖から回復したなーくん。
鷺沼「大体、コーヒーをブラックで飲むから、貴重なブドウ糖摂取の機会を逃すことになるのだ」
名寄「それについては、小学校の保健室がいけないと思います」
鷺沼「保健室のせいにするな!! 養護教諭だって、がんばってるんだぞ!?」
名寄「だって、保健室の前に、缶ジュースに入ってる分の角砂糖なんて並べて置くんだもの!! 恐ろしくもなりますよ!!」
鷺沼「小学生で、その恐ろしさを理解してるお前が理解できないわ!! 単純に、『ああ、だからこんなに甘くておいしんだあ☆』とのんきに思っていればよかろうが!!」
名寄「だって、僕、そんなに阿呆じゃないですもん!!」
鷺沼「鶫ちゃん、こんな名寄をどう思う!?」
鶫「健康管理ができていていいんじゃないの?」
鷺沼「できてないよ!! だって、こいつよく低血糖に陥るもの!!」
鶫「ああ、それじゃあだめだね」
名寄「僕、そもそもどれくらい食べればいいのかよく解らないんですよ」とノートを見せる。
鶫「うん、私もよくわかんない」
鷺沼「学食でいちばん栄養バランスがよくてお財布にも優しいのは定食だと思うぞ?」
名寄「定食は、おかずの量が異常なまでに多いのです。だから、犯罪と知りつつも、おうちからタッパーを持参して夕食のおかずに回さざるを得ないのです」
鶫「まあ、真夏じゃなかったらいいんじゃない?」
名寄「え、大丈夫ですか、本当ですか? じゃあ、これからは、堂々と持ち帰れますね!!」とノートを見せる。
鷺沼「お前、いつか腹痛くするからな…?」
鶫「でも、なーくんは、小柄だから普通の量の食事だとやっぱり多いんだよね、どうしても」
名寄、頷く。
鷺沼「名寄のやろう、好き嫌いが多いからって定食のおかずが嫌いなものだとカレーばっかり頼むんだよ、このやろう」
名寄「だって、いっぱいあれこれ選ぶと割高になってしまうではないですか。あと、計算が面倒」
鷺沼「それでも、数学を愛する子か!!」
名寄「僕、暗算1級が取れなくて、受験会場で泣きましたからね。暗算、できないんですよ」
鷺沼「自慢じゃあないな」
名寄「はいです」