菅沼くんの人嫌い。

城「ねえねえ、そもそも菅沼くんは何ゆえ医学部に進学したの? お医者さんにはなりたくないのに。成績、良かったから先生から『とりあえず医学部行けば?』って言われて、来ちゃったパターン?」
前橋「そうだよ。僕もそれが気になっていたんだ。それで、学部の面接ではなんて言ってパスしたの?」
高峰岸「大学院入試は、それは、名言だったからなあ…。ははっ」
菅沼「うう、みんなして、僕のことを責めてくる…。これだから、生の人間のコミュニティは嫌いなんだ」
城「先生!! 菅沼くんの人嫌いが顕在化してきています!!」
前橋「最近、言いたい放題だったのに!! あれだけ、自分の思いをぶちまけておきながら、こっちの話は聞いてくれないなんて、本当にシャイだなあ。菅沼くんは☆」
菅沼「僕はこのとおり、生きている人間が大嫌いなのです。たとえば、嫌いな人間をすぐに殺せる手段を得たらば、それはすぐに世界中に人間というものがいなくなってしまうでしょう」
前橋「ああ、うん。それ、僕も友達に同じこと言われた」
高峰岸「お前ら、どんだけ、人嫌いなんだよ」
城「で、なんで、人嫌いなのに医者なんてサービス業に」
菅沼「そこで、僕は考えました。普通に生活していく上では、山にでもこもらない限り生の人間との接触は避けられません。それならば、心のオアシス的に死んだ人間と接触する機会を増やしていこうという考えに至ったのです」
高峰岸「お前の言ってること、マジで怖いんだけど…」
菅沼「まあ、絶対的にその職業に就けるものという条件で考えたら、やはり、医者かお坊さんかなあ☆と」
前橋「お坊さんになるには、修行についていけないや☆って気づいちゃったんだね♪」
城「ええ、ねえ!? 今、ほんのりと前橋先生の袈裟姿を想像したら、めちゃくちゃカッコよかったんだけど!!」
高峰岸「知らねえよ!! 大体、菅沼の話をしているのに、何故前橋教授で想像すんだよ!?」
城「ばっか、お坊さんなんてめちゃくちゃ萌えるジャンルじゃないかよ!!」
前橋「城さん…。ジャンルとか言わないで☆」
城「坊さんの写真集が出る時代ですよ!? 明らかに、坊主萌えの女子に売りつける作戦じゃないですか!!」
菅沼「その女子って、煩悩だらけですね…」