バビンスキー反射で、知る。

皋「美稲ってさ、いつ見てもキレイだね。ものすごく清潔!! 何その白衣、新品みたいだよ?」
浜太朗「まぁ、お医者さんやからなぁ…」
安曇野「なんたって、くなたんが『学年一清潔な男』と認定したくらいだものね」
皋「なんだっけ、それ…?」
安曇野「バビンスキー反射よ」
皋「バビンスキー反射!! 私が初めて萌えを理解したアレか!!」




回想。
朝霞「美稲、脱げよ」
浜太朗「あ、ま、米谷さんは…!?」
安曇野「冗談キツイわ。美稲くん、よく考えてみて? 米谷さんは、十中八九、水虫よ?」
皋「そうなの? 米谷さん」
米谷「若い子ぉらが、よってたかっておじさんをいじめる…」両手で顔を覆う。
朝霞「美稲がもったいぶるから、年長者が本当のことを言われて傷付いてしまったじゃないか!! てめぇ、学年一清潔なくせしやがって!!」
皋「美稲、良かったじゃん!! 誉められてるよ?」
浜太朗「皆さん、ごめんなさい…。今すぐ靴を脱ぎます。どうぞ私の足をお使い下さいませ」※本気で落ち込んでいる。
朝霞、美稲の足首をガッと掴む。
皋「そう言えば、朝霞、神経内科希望だよね?」
朝霞「うん、そうだけど何か?」
安曇野「それでは、これからも他人様の足裏を擦り上げる日々が続く訳ね」
朝霞「その言い方は微妙だけど、まぁ、そうなるな」
皋「美稲、朝霞の初めての『バビンスキー反射』だよ?」
浜太朗「は、初めてかぁ…」照れる。嬉しそう。
安曇野「美稲くんの中枢神経系はどうかしら?」
朝霞「……」かかとから指先に向かって「つーっ」ってする。
米谷「ふうん」
安曇野「へえ」
皋「美稲の中枢神経系は無事だったよ!!」
浜太朗「なんやものすごく恥ずかしい…」女子的反応。
皋「ごめんね、美稲。私、今日、キュロットだからさ。あ、キュロットって世界史の教科書に載ってたよね。懐かしいなあ☆」
浜太朗「あ、うん…?」←高校時代、日本史と地理選択。
安曇野「美稲くん。初めてのバビンスキー反射、携帯電話で撮影しておいてあげたわ」
朝霞「何故…!?」
皋「せせらぎちゃん、よく解ったよ!! これが、パルピテーション、つまりは萌え!! なんだね!?」
米谷「いや、今までのやりとりのどこに、萌え要素が…? もしかして、男子と女子では、違う世界が見えてるの!?」←正解。
安曇野「私は、慟気、息切れがしたわ。つまり、パルピテーションなのよ!!」
米谷「意味がわからん…」
以下、読了。