「さくら」という名のケーキ☆


精神科医局。
昴耀「綾綺先生、次実、お誕生日おめでとう☆」
次実「……」
綾綺「何故、一緒に祝う…? 彼女さんが困ってはるで、望月先生?」
昴耀「え、だって、綾綺先生も今日誕生日ですよね? 毎年、圭一さんがてんやわんやしてるので、ちゃんと覚えてますよ。会ったことも無い人だっていうのに」
綾綺「ああ、それはありがとう。僕、ムツゴロウさんと同じ誕生日なんやで」
次実「東大でなめくじの研究をしていたムツゴロウさん!!」
浜太朗「ああ、そう言えば、高校の生物の先生が大学時代になめくじで光の走性について研究してたって話してたっけ。なめくじ研究するんてポピュラーなんですかね」
昴耀「お前のぶんのケーキはないよ?」
綾綺「堪忍な。これはお墓に持っていくぶんやから。妹も、今日、誕生日なんや」
浜太朗「結構です。お供え物をぶんどるほど、ひどい人間ではありませんので」
綾綺「あ、でも、お供え物は持って帰らなあかんから、供えた後やったら、食べてもええで?」
浜太朗「それ、上司の墓参りについていくって、一体どんな…」引く。
綾綺「うん、まあ、それは冗談やから」
浜太朗「よかった…」