圭一くんの幼少期。

前橋「圭一くんって、子供の頃、どんな遊びしてた?」
圭一「宿題して、本読んでました」
前橋「すごい、親子で同じだね!! 昔、幸くんに聞いたときも同じこと言ってたよ」
圭一「はあ、そうですか…。でも、本を読む子供なんてたくさんいますが」
前橋「幸くんはね、確か宮沢賢治が好きだったんだよね!!」
圭一「ああ、あの人、そういうの好きそうですね。写真で見る限り」
前橋「でしょう。銀河鉄道、乗ったことありそうだよね!!」
圭一「ああ、ありそうですね」
前橋「幸くんは実家のお寺で本読んで、小雪ちゃんは神社でばっかり遊んでたんだって」
圭一「私はずっと家にいましたからね。宿題してから、母が帰ってくるまで本を読んで、ごはんを食べたら、本を読んで…。あ、本しか読んでませんね」
前橋「圭一くんはきっと幸くんと同じで、小雪ちゃんがいると安心できたんだろうね。小雪ちゃんは少々騒がしい子だけど、それが心地よかったんだと思うよ。幸くんはずっと亡くなったお母さんを恋しがっていたから、小雪ちゃんにそのおもかげを見たんだね」
圭一「ああ、それで、母が楽しそうに父の話ばかりしているとほっとしたんですね。まあ、ほとんど話の内容は聞いていなかったですけど。本に夢中で。母がいるときのほうが本の内容がよく頭に入るんです」
前橋「君たち、父と息子、小雪ちゃんにベタ惚れだなあ☆」