誓子VS朝陽。

昴耀「基くん、ついに朝陽ちゃんと結婚するんだって?朝陽ちゃん、『やっと、これで九原朝陽になれる〜♪』って喜んでたよ」
基 「勘違いしないで下さい。私は弱みを握られているから、朝陽ちゃんと結婚するのです。ああ、憂鬱だ」
(朝陽はみんなのものやけどー、お兄ちゃんは朝陽のもの☆)と嬉しそーに語っていたフィアンセを思い出し、溜息をつく基。(私はおもちゃですか…)
昴耀「まあまあ、奥さんが元気あるくらいがちょうどいいんですよ。特に基くんみたいに、ネガティブ☆シンキングな精神科医にはね♪」
基 「……。そのネガティブ☆シンキングな精神科医に、望月先生は入っているのでしょうか?」
昴耀「はい、気にしなーい」
基 「というか、朝陽ちゃんなんか私の比にならないくらい、滅茶苦茶に暗いですけど…」
昴耀「普段、明るければ関係ないですよー。ふふふー」
基 「…はっ、まさか!」
昴耀「いやー、それにしても国民的美少女な女優さんと結婚できるなんて、きっと、今度は朝陽ちゃんのファンから刺されちゃうんでしょうねー。ね、基くん?」
基 「笑顔でなんてことを…」

岡野「どもー、岡野です!」
朝陽「岡野さんは相変わらず、阿呆面したはるなぁ。なぁ、統ちゃん?」
統 「え、え…?」
岡野「聞いてよ、統ちゃん!朝陽ったら、本当に親戚のお兄さんと結婚することになったんだよ!信じられる?」
統 「…あの、それ、ほんまもんの親戚やないって」
岡野「そんなわけないよー!だって、今でも『お兄ちゃん』って呼んでるし」
統 「…ほんまに、違う」※涙目。
誓子「統ちゃん!」
統 「誓子お姉ちゃん…」
誓子「こんな幼い子を泣かすだなんて」
朝陽「あら、あなたが噂の『誓子』はん?」
誓子「挨拶が遅れました。私、本匠誓子と申します。統ちゃんのお姉ちゃんです」
岡野「誓子ちゃん!いやー、京都は美人だらけだね〜」
統 「岡野さん、ちょっと黙っといてもらえます?」
岡野「はい」
朝陽「誓子はんでしたっけ?統ちゃんから聞いたところによりますと、親戚のおじさまと結婚なさったという。ぷっ」
誓子「何ですか、あなただって親戚のお兄さまと結婚…」
朝陽「お兄ちゃんはお兄ちゃんでも、そんじょそこらの馬の骨と一緒にしてもらったら困りますわ。うちは、お兄ちゃんを刺したことがあります」
岡野「うわーっ!!なんてことを暴露するんだ、阿呆かっ!!」
誓子「ああ、それなら私の旦那さまは、言葉だけで双子の妹君を殺しました」
統 「…えっ?」朝陽ちゃんは、いつもどおりやけど、何や、誓子お姉ちゃんがおかしい…。
朝陽「どうやらおつむが足りてへんみたいやなぁ。刺された人間と結婚するなんて、普通は恐ろしてようできまへんわ。これ、即ち、絶対服従!!」
誓子「と言いますか、親戚のおじさまと言いましても、私ども夫婦は血が繋がっておりませんので」
朝陽「奇遇やなぁ…。うちもです」
岡野「えっ…?」