ヴァイオリン弾きになりたい、せせらぎちゃん。

安曇野「やーたん、ヴァイオリンって左利き用とかないのかしらん。ギターはあるのに」
米谷「別に、両手使うから、あんまり意味ないよな? な、朝霞くん」
朝霞「え、うん」こくん。
皋「ヴァイオリン弾きになりたいの、せせらぎちゃんは?」
安曇野「なんかもう左手で弦を押さえるだなんて、なんという無理だろうかと思い至ってね…」
朝霞「うーん、なんかもう、両手使わないと演奏できない時点でもう…」
皋「ピアノならば、片手でもいけるのに‼」
米谷「まぁ、弾ける曲はかぎられるだろうけどなぁ〜」
安曇野「やーたんが四回転跳ぶのならば、せせも、ジョンとメアリーのワルツくらい弾いてみたいかも☆ とか思って」
米谷「わ、ワルツ…!?」
安曇野「やーたんのためにワルツをば‼ やーたんの結婚式で弾いてあげるわよ? 修得できたらだけど」
皋「米谷さん、お嫁さんになる人いるの?」
朝霞「いたら、大学病院勤務の医師なのに、合間で四回転跳ぼうとか思わないから。普通、デートだから」
安曇野「スケートデートかもしれないじゃない。というか、コーチが彼女に一票」
皋「コーチと付き合ってるの、米谷さん?」
米谷「くっ、スケートが彼女です‼」涙目。
安曇野「じゃあ、彼女のために、ワルツ弾いてあげるわ、やーたん」
米谷「結局、変わってない‼」
以下、読了。