師走、赤茄子。


前橋「こどしのなづはあめばしふったすけわんつかしかとまとばとれながったじゃ」
高峰岸「……。え?」
城「呪文?」
前橋「今年の夏は雨ばかり降ったからわずかしかトマトがとれなかったよ」
高峰岸「あ、あぁ、うん」
城「わんつか、が、わずかなんだ」
前橋「そう。東北は北東北と道南なら、大体、方言通じるよ。ただし、津軽除く」
城「南東北は通じないんですか」
前橋「もはや関東に近いから、イントネーション違うし」
高峰岸「そっか…」
前橋「大雨だったから、師走まで待って、トマトがこれのみだったんだ。小さすぎて包丁で切れないから、もう種とれないや。食べちゃえ」ひょいぱく。
城「菅沼くんにあげたんじゃないんですか」
前橋「あげたから、食べるよ」