飼い猫に、罠を仕掛けられる。あと、白鳥。

高峰岸「飼い猫に罠を仕掛けられた…」両手で顔を覆う。
前橋「この前も、飼い犬に手を噛まれてなかったっけ、高峰岸くん」
城「そんなどうでもいいことよく覚えていますね、先生」
前橋「そもそも猫って、罠を仕掛けるものなの。罠にかかる猫なら聞くけれど」
高峰岸「ほら、オレ、結婚したじゃないですか」
城「自慢話かよ!!」
前橋「まあまあ」
高峰岸「それで、あの茶道の家元の人が喜んじゃって、若夫婦、離れに住まないかい? ってなって」
前橋「高峰岸くん。それは、確実に、ひ孫を茶道関係にひきずりこもうとしているよ?」
高峰岸「まあ、それはいいんです。で、その離れには先客がいたのです」
城「は?」
前橋「まあ、人が住んでいないと、家ってすぐ傷むものだからね」
高峰岸「猫が住んでいたのです」
城「なんて贅沢な猫!!」
高峰岸「お前が言うか。幼少期から御座敷遊びしてたくせに」
城「だって、お父さんが連れてくんだもん」
前橋「それで、猫がどうしたって?」
高峰岸「猫って、なんでもおもちゃにするんですよね。なんかぴょんぴょんはねまわっているなあとは思っていたんですよ。まあ、いいかと思って放置しておいたんです。今朝、歩いていたら、かかとに縫い針が刺さりましてね。猫が仕掛けた罠だったんですよ。たたみに縫い針が刺さっていたのです」
前橋「ああ、針刺しとくクッションで遊んでたんだね」
高峰岸「この哀しい気持ちが解りますか。朝から針刺し!! しかも、飼い猫からの攻撃!!」
城「まあ、手じゃなかったから、仕事できるな」
高峰岸「確かに、そうだけども!!」
前橋「城さん、飼い犬の件、根に持ってるなあ」



今秋初、白鳥の鳴き声をきいた☆