果枝つんの、うろ覚え。

皋「ねえねえ、朝霞、私、またうろ覚えなことがあるんだけど協力してくれない?」
朝霞「うん、いいよ」
皋「朝霞、ダキダンニって何だと思う?」
美稲「いや、そんな言葉おへんし」
皋「知ってるよ!! 検索しても出てこなかったもん!!」ぷんすか。
安曇野「もう、だから、くなたんに聞いてるんじゃないの」
米谷「何かと何かがごっちゃになってるんとちゃう?」
朝霞「うん、僕もそう思う」
安曇野「こういうのは、少しずつ言葉を区切っていって考えるのが得策ね」
米谷「ええと、じゃあ、まず、『ダキ』で始まる言葉やな」
美稲「抱き枕」
安曇野「やっぱりね、美稲くん、持ってるわよね。妹さんの抱き枕」
朝霞「美稲、気持ち悪い。もう、次実ちゃんはお嫁さんなんだぞ。あ、というか、だからか」
美稲「なんか勝手に一人で納得しないでくれはる?」涙目。
安曇野「あと、『ダキ』から始まる言葉、抱き合わせ」
皋「それ、どういう意味?」
安曇野「芸能界でいうところの、バーターというやつよ。人気がある人に、不人気な人をむりやりくっつっけて番組に出してもらったりするというあれよ」
皋「なるほど、解ったよ!! せせらぎちゃん」
安曇野「これでまたひとつ賢くなったわね」
米谷「ほんまかあ?」
朝霞「あれ、狐の神様、あれじゃね? ほら、稲荷神社の」
安曇野「ダキニテンね☆」
美稲「ああ、まあ、それはすっとは出てこうへんかもな」
米谷「とすると、もうひとつは?」
皋「今度は、初めの言葉をずらして二文字目から考えてみよう!! あ、これ、キダンだよ、朝霞!!」
朝霞「ああ、なるほど。キダンね」
美稲「なんか二人で納得してはるけども、オレ全然解らへんのやけども」
米谷「キダン言うたら、基壇やろ」
安曇野「私、シベリア気団のほうかと思ったわ。というか、何それ」
皋「あのね、昔の建物があったよーっていう証になるよって、文学部の教授が言ってたよ」
美稲「ああ、平城宮跡とかにあるやつ?」
皋「そう、それ!!」
美稲「なんや、文系の会話やな。というか、文学部の教授が言ってはったって」
朝霞「僕、マインド的には文系だし」
米谷「高校時代、全国模試理系一位の男が、マインド的に文系って」
朝霞「僕だって、小学生時代にあんなことがなければ大学は多分文学部だったし」
安曇野「文学部は就職大変よ? というか、うちの大学に至っては就職する気無しの人が結構いるけども」
皋「でも、朝霞といろんなところ行って面白かったよね〜。明日香村とかでっけえのいっぱいあったよね☆」
美稲「見てきたわりには、ざっくりしている!!」
米谷「うん、もう、でっけえの、だよね」うんうん。
安曇野「楽しかったわ、果枝つんの旅行の話。滋賀県に面白い形の鳥居があっただとか」
皋「自動車免許取ったからね、琵琶湖は両方回ったよ」
美稲「楽しそうやなあ…」
朝霞「皋が免許取ってくれて良かったよ。レンタカー代さえ出せばどこにでも連れて行ってくれるからな」
米谷「ああ、ごめんな。大人なのに、ボーダーちゃんばっかりに運転させて」
皋「しょうがないよ、米谷さん免許取る暇なかったんだもん」
米谷「まあ、関西圏に居る限りは取らなかったら取らなくてもどうにでもなるかと思って」
朝霞「まあね、一日にいくつも寺見て回ろうと思ったら車移動のほうがいいからね」
美稲「文系マインドの人たちって、アクティブなんやな…」