菅沼くんの進路。

城「菅沼くんて、大学院終わったらどうすんの?」
菅沼「そ、そんなこと…。し、城せんぱいはいかがなさるおつもりで?」
城「なんかここなら残れそうな気がしてる!! ねえ、先生?」
前橋「僕はそれでも構わないよ。だって、次期准教授候補が他にいないもの」
高峰岸「さすがに、いつまでも松本先生をってのは可哀想ですからねえ。あ、涙が」
城「そう、おじいちゃん先生を引退させることができるのは、私しかいないんだぜえ☆」
前橋「ふふふ、城さん、楽しそうだね☆」
菅沼「この間、受験生時代に読んでいた雑誌を街の図書館で見かけましてね。臨床研究をする子は、皆さん、研修医を経験しなければならないらしいのですが」
高峰岸「え、これ臨床じゃない?」
城「臨床っていうか、メスにぎってるし」
前橋「駄目だよ、研修医やってきな!! 先生なんか、博士号持ってるけど、あれ、そういや医師免許まだ取ってねえやって気付いて、また途中で学部に戻ったんだよ。そしたら、不思議なことに同級生に知り合いが全くいない!!」
高峰岸「思うんですけど、教授の時代にその制度なくないですか?」
城「たぶん、この大学にはあったんだ。その制度が」
菅沼「そういうものですか…?」
前橋「あとね、大学は一応卒業したんですよ、と言うと不思議な顔をされたものだね!!」
高峰岸「ああ、はい。医学部じゃないほうを卒業してたってことですよね」
菅沼「前橋教授、どんだけ大学通ってんですか」
前橋「10年だね!! 留年もしてないのに10年!! 長い!!」
以下、読了。