俄然、やる気になるナッツ。

ナッツは、また、しーちゃんとは違った方向におかしな子なのです。
超絶美少女のしーちゃんと仲良しさんになれて喜ぶ。もう、あらゆる方向から写真を撮る。しーちゃんもそういうのは慣れてるので何も言わない。ナッツが一方的に自己紹介を始める。しかし、しーちゃんは遠い目。そんなの気にしないナッツ。
「私、よく忍者みたいって言われる。誰にも気づかれないんだ。どうだ、羨ましいでしょう?」
「私、夏だからナッツね。おりりんって呼んでいい?」
「おりりんの名前、珍しいよね。なんで、紙を織るでしおりなの?」
「お父さまとそのお兄さまが糸偏がつく名前だから。私のお兄さまも、糸偏つく名前」
「ええ、おりりん、お兄ちゃん居るの? ああ、きっと超絶美人さんなんだろうな。おりりんと同じで」
「えっ…」顔を赤らめる。そっぽ向く。クラス、「照れた!!」ってなる。
「じゃあさ、おりりん、紙で作ったもの使ってたりするの?」
「習字はするよ」
「ダメだよ、そういんじゃなくて。そうだ、私が紙を使ったヘアアクセを作ってあげよう。そう、神社に居るみこさんがつけてるみたいなやつ!!」
「ああ、あれかあ。可愛いよね」
「大丈夫、おりりんのほうがずっと可愛いさ」