男前☆前橋教授に聞かせる。

城「菅沼くん、ノート落としたよ」
菅沼「中身、見ないで下さいね…?」
城「うわっ…!」
高峰岸「どのページを開いても、死についての考察しか書かれていない!! お前は哲学者か!!」
前橋「ええ、先生、聞きたいな☆」
菅沼「しょ、しょうがないですね。じゃあ、今、一押しの『どうして人を殺してはいけないか』を」
城「え、人って殺しちゃだめなの?」
高峰岸「普通に怖いこと言うなよ…」
城「いやいや、『しちゃダメ』って思ってないからって、すぐに実行するわけないじゃんか」
菅沼「さくらんぼどろぼう…」
城「違うよ〜、だから、あれは紗々が植えたの!!」
前橋「まあ、そういうことにしておこうか☆」
菅沼「高峰岸さんはどうして『人を殺してはいけない』と思っているのですか?」
高峰岸「ええ、だって、そんなこと言って自分が殺されるの、嫌だろ?」
城「はあ、自分がされて嫌なことは他人にしちゃダメだよ精神ですか。そんなことで、あれやこれやの出来事が全て解決するとでも思ってんの? むしろ、ダメと言われることで燃えるやつらだっているんだぜ!!」
前橋「まあ、それがやっかいだよね」
城「紗々が理解できないのは、『あなたが死んだら哀しむ人がいるのよ』理論だな。じゃあ、友達も家族もいねえやつはどうなんだよって。お前、生きてる価値ないよって言ってることになるじゃん」
前橋「解るなあ…。オレ、今、死んでも絶対誰も葬式に来ねえよな。って思っちゃった時の切なさときたら。もう、涙も出ないよ」
菅沼「僕が行きます!!」
城「紗々も行く!!」
前橋「ふふふ、僕は幸せ者だなあ☆」
高峰岸「ああ、そういや、こういうのもありますね。小さい子供が不慮の事故で亡くなって母親に『また、子供、産めばいいじゃない』って言うとすげえ非難されるの。なんかの本を読むまで、『何がダメなの?』状態だったんですけど」
城「高峰岸の精神年齢、いくつなんだよ?」
高峰岸「お前に言われたくないわ!!」
前橋「まあ、要するに、その母親は『その子』が亡くなって哀しいのであって、次に生れてくる子は、『その子』と違うんだよって話だね」
高峰岸「でも、そうなったら、恋人と別れて嘆き哀しむ人に、『異性は星の数ほどいるじゃん』ってのと言ってること、同じですよね!? そう言っても、バッシングされないのは何故!?」