神経症の本。

菅沼「僕は、子供の頃から変わっていると言われて育ってきました」
高峰岸「どうした、菅沼。何か辛いことでもあったのか!?」
城「辛いことって言ったら、命があることが辛いですよね」
前橋「そんな本音を言ってしまったら元も子もないよ。城さん!!」
菅沼「で、友人からもお前は絶対なんかの病気だからと言われていたのです。もちろん自分でもそう思っていましたから怒りは湧きませんでした。高校時代の口癖は、『精神科行きたい』でした」
高峰岸「ああ、それは残念ながら『精神科医になりたい』という意味ではないんだな…」
菅沼「そして、僕は一体何の病気なのだろうと調べていきました。そして、僕は神経症らしいとわかったのです」
城「神経症の人なんていっぱいいるんだから気にすることないのに」
前橋「菅沼くんは城さんみたいに、子供の頃から精神科系の病のエキスパートではないからね☆」
菅沼「神経症とは一体何なのか本を読んでみたのです。残念ながら役立つ情報は何も載っていませんでした。はじめはただ哀しくて、だんだんと筆者に対して腹が立ってきました」
高峰岸「え、なんで?」
菅沼「『神経症は気にするからいけないんだよ』と。しかし、『ああ、今の精神状態はやばい』と自覚しているからこそ病状が悪化しているのであって、なんかもう言ってることがめちゃくちゃなんです。泣いている赤ん坊にただ泣くなと言ったって泣きやみませんよ!! 腹が減ってるのか、おむつなのか、母親がいなくて不安なのかとか根本的な原因を解決せねばならぬのです!!」
城「ああー…。いじめっ子にめちゃくちゃ笑われてるいじめられっ子が『笑わないでよお』なんて言っても、余計に笑われるに違いないものね」
菅沼「大体、世の中の人はいつもおかしい。世間は万人を組み込もうとするくせに、僕らみたいな弱者は取り入れてはくれないんだ。全て人間は同じ生きものなんだと錯覚している」
前橋「うん、そうだね。わかるよ」