甘い香りのする本。

某本屋にて、なかなかレジを発見できずにいた。
その本屋は全国にチェーン展開していて、その店内はありとあらゆる商品で混迷を極めている。まあ、だから、時空のゆがみを体現したような店内にて、僕が迷子になったことも仕方あるまい。
そして、お家に帰ってその本を開くと、まるで平安時代に貴族が文に香をしたためたかのように、甘い香りが漂ってきたのだ。それは、伏見稲荷大社に参った帰りの電車で、甘いろうそくの香りの余韻に浸っているようなものだ。