音の危険性。

赤ワインが大好きである。にも関わらず、自分で買うのはチューハイばかりだ。スーパーの安いワインでも買おうと思い至った。そこで、待てよ?と思う。ワインはその風味を保つために、コルクで栓をしている。飲むためには、コルク栓を開けねばならない。まず、「開けるやつあったかなぁ?」と思う。缶切りの後ろについているくるくるがそれだと思い出す。部屋のどこかにはあるはずだ。と、やっとのことで、音について辿り着く。子供の頃から、シャンパンは大好きであったが、栓を抜く音が大嫌いであった。ワインも同じようなものだ。
そう、アスペルガーの子は音に敏感である。
泣く泣くおいしそうではあるが、恐らくはコルク栓をしてあるだろう物をあきらめ、「きゅっとして開く」やつにする。ジュースみたいなね。
子供会で、(家庭用の)打ち上げ花火の音があまりにも耐えがたくて、家に帰ったのを思い出す。結構、本物の打ち上げ花火の音も嫌いではある。花火が綺麗どうこうよりも、音がとにかく嫌でそちらばかりが気になってしまう。
授業中の私語も耐えがたい。壁が薄い部屋も嫌い。もう、防音の部屋に住みたい。たまに、この人の喋り方とか声が生理的に無理だという人がいる。話し声を聞いていると、頭が本当に痛くなる。無駄にイライラしてしまう。慣れる人もいるが、残念ながら慣れない人もいる。
音がバラバラに聞こえるのは、もう仕方あるまい。総合的に捉えることは、何であっても難しいのだ。